すばらしい光景

夕食時、祖母が「あの、カセット聞くやつ。あれ。なんやらいう」というので「ウォークマン?まあこれはソニーの商標であってほんとはヘッドホンステレオというんだけど*1モゴモゴ・・・」と答えたのだが、それに対して祖母は「ちいさいやつ」「カラオケの」などとよくわからないことをいい、あやうく、話が見えなくなるところだった。

そこから母をまじえて数分間の協議の結果、

祖母はディケアセンターでのカラオケサークルに属しており、いままではカラオケのシステムを週一回のクラス以外にも使うことができたのだが、この4月からそれができなくなった。先生に「これからは、各自テープを持ち帰って自宅で練習するように」といわれたそうで、来週までにちいさいカセットプレーヤーを手に入れ、練習をしなければいけない、

ということがわかった。

で、それじゃ私がボタンと文字の大きいやつを探してみるわ、ということになったのだけど、祖母はなんだか上機嫌で先週開かれた花見でのカラオケ(60人参加)の様子を語りだした。
「私がなんやヤクザの歌歌ったんや。大曽根?違う。村田英雄の。そしたらおじいさんがひとり出てきて隣で踊った。」とのこと。その時点でけっこううわぁ。と思いつつ、続けて、「その踊りってのはどんな?」とたずねると「こう、刀持ったりとか」という。ああ、大衆演劇みたいなやつかなぁ・・なんでもそのおじいさんはけっこう若いころは羽振りがよく、いろいろ遊びもした人らしいのだが、しかし満開の桜の下、うちのおばあちゃんの、声量ゼロの、ヨレヨレの歌声にあわせて踊る姿を想像するとすごくおもしろくて、ちょっとうらやましかった。

*1:ときどき話がくどくなっちゃう