ススをなめてた

小火(ってこう書くんですね)から数日、つくづく、あのころはよかった・・・という気持ちでいっぱいです。

とりあえず一番ひどかった壁の掃除から始めたんですが―――――

最初はよかったんです。チンチムニーチンチムニーと口ばしるほど浮かれはしませんでしたが、ああ、今日中にきれいにしなきゃ。と、継母にやらされてるつもりになるくらいの余裕はありました。

それに、どこもかしこもひと拭きするだけで洗剤の通販番組みたいに真っ白になるのでやりがいがありました。ところが、一見きれいにみえてもそれはうわべだけ、非常に性質が悪いのです。ひと段落ついたつもりで手を洗い、きれいになったはずのところに触れるとまた手が真っ黒になってしまいます(このくりかえし)。
そして以前も触れたように私の部屋はさらに悪質(ドアの隙間をすり抜けてきた精鋭たち)で、クローゼットの服は全滅、カバンは雑巾に近い感じになり、天井からはクモの巣のようなものが垂れ下がっています。おお・・・とため息をついて鏡をみるとそこに映った顔はやはり汚れています。その顔がなにかに似ていると思ったのですがあとで考えたらそれはアンデスの娘でありました。