なれそめ

昔見たサザエさんで、たしかカツオが周囲の人のなれそめに興味を持ち聞いてまわる話(いやな子供だな)があり、またそれぞれの人がドラマチックな出会いかたをしていて、それに比べてフネと波平は見合い結婚・・・と劣等感を抱いて公園でブランコをこいだりしていたと思うのですが、
その話とは関係なくて、なにかというとなれそめの話。

子供の頃、母親がつけていた赤ちゃん日記(これみるといつでも泣ける)などを読んで、パパとママが東京で知り合ったというのは知っていたのだけど、もっと詳しい話を聞こうとするといつも、「お母さんが新橋のガード下で靴磨きをしていて、お父さんはそこのお客さんだった」というわけのわからんホラ話でケムにまかれ、その度子供心に、なんじゃい。子供やと思って適当なこと言いよって。と反感を持ちました。

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適当なこと言いよって

で思い出した。

かつて父方の祖母の家にはまだ独身だった叔父(内科医)が同居していました。
彼は釣りが趣味で、家には臨床なんやらという本や、なんとかゲンSなどの薬品の名前入りのボールペン、メモ帖と、がまかつカレンダーに釣り雑誌が複雑に混ざりあっておりました。叔父はお菓子が好きだったようで、よくお菓子がぎっしりつまったスーパーの袋が部屋の隅にころがっており、当時子供だった私はお菓子への欲望を抑えることができず、たまに食べてしまったりしていました。
そしてある日、釣り具の手入れをする叔父さんになんやかんやと話しかけていたら、お菓子の盗み食いを注意された!(ちょこっとだけなのに・・・)で、そのとき叔父さんが言った言葉が「子供はな、お菓子食べたら身体に悪いんや。お菓子は大人のための物なんや。」。
私はようそんないいかげんなこと言うわと呆れ、その後ちょっと叔父さんとの間に溝ができたとさ。

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